吹き出しからペン入れする効用(コミスタ)

ある程度画の配置が決まっている場合、吹き出しを先に描いてしまうのが良いようだ。

特にコミスタで作業していると、どこまでも拡大できてしまうので、ついコマを一枚の絵として見てしまいやすい。するとイラスト(一枚絵)と漫画の絵の違い - QFMの漫画技法メモに書き出したような目的のズレが起きてしまうし、必要以上に時間がかかってしまう。

吹き出しを先に描いておくと、漫画がストーリーに対する挿絵のように見えてくる。時間が少ない時は、挿絵として必要なものだけ描いていくという習慣が身につく。画で見せるコマというのも確かにあるが、全体的にはこのスタンスで描かれているほうがスッキリして読みやすくもなるようだ。

またパソコンでの作業は線の太さの見当がつけにくい問題があり、ふだんは枠線の太さを目安にしつつしばしば縮小表示して確認しながら描いているが、ふきだしの有機的な線を横眼に入れながらペン入れするとやりやすい。吹き出しの線はだいたい同じ太さだし、盛り上がるシーンでは吹き出しも太くなっている。

吹き出しの下に隠れる部分を描いてしまいがちな無駄も省ける。というわけで、これからはなるべく吹き出しからペン入れすることにする。