アップが描けない

顔のアップ(=大きな顔絵)がうまく描けない。もしくは非常に時間がかかる。漫画初心者丸出しの課題だが、わかっていても一朝一夕には解決しないようだ。

  1. バランスが崩れる
    • 近視眼的に描いていると、全体のバランスが崩れてしまう。僕はパソコンで描いているわけだが、モニタいっぱいの顔を映さず、ちょっと引目で書き上げるのが良いようだ。
  2. 線の抑揚が崩れる
    • (初心者から少し進歩して)よく描く大きさの人物では、ペンタッチが整うようになってきている。ただしアップになると、書き込む線が増え、ペンの強弱のバランスが複雑になる。これがちゃんと整理できていない。(コツもつかんでいない)
  3. アップ時の書き込みが見えていない
    • そのキャラの顔を細かく見ていくとどうなっているのか、細かいディテールが決まっていない。というか、顔の作りがデフォルメも含めてどうなればいいのか、それが見えていないのだ。(コツはつかんでいない)


解剖図を見て、顔面の筋肉や歯・顎・瞳などの構造をおさえておくことも多少の役には立つだろう。

しかし漫画は顔の立体構造をきちんと語るだけの線を引けない。どうしても読者の脳による補完で少ない線から顔の構造を想像してもらう必要がある。

大きな顔絵と小さな顔絵において、少ない線で描ききる文法に違いがあるなら、その文法は新たに習得されなければいけないということだ。「大きな顔絵と小さな顔絵でどの程度ディテールが変わるか」といった決めごとも作者ごとに違う。徐々に描き慣れていくしかない部分が大きいようだ。